シャンプーの成分表示は化粧品と薬用でルールに違いがある!についてまとめてみた

シャンプーの成分表示には法的なルールがあり、化粧品と医薬部外品(薬用)で異なります。
化粧品のカテゴリーに入る普通のシャンプーは、清潔に保つという衛生的な目的とともに、美容を目的としているシャンプー。
もう一つの医薬部外品は体に何らかの効能を与えるという目的があり、薬用シャンプーと明記されています。
ともに髪や頭皮をきれいにするシャンプーでも、薬用シャンプーと普通のシャンプーでは成分表示義務が違うため、その違いについてまとめてみました!
成分表示義務の違い!
全成分を表示する義務がある
140の表示指定成分のみ表示義務がある
薬用シャンプーでない普通のシャンプーは、法律により含まれている全成分の表示義務と以下のルールが定められています。
・配合成分のすべてを容器に表示する。(例外として50mlおよび50g以下の小容器は、添付の文書に代替できる。)
・配合量が多い順に表示する。(ただし1%未満の成分は順不同。)
・着色剤は最後にまとめて表示。
一方、医薬部外品にあたる薬用シャンプーは全成分の表示義務はなく、140(例:パラベン、安息香酸、エデト酸等)の表示指定成分のみが義務付けられています。
つまり、化粧品に属する普通のシャンプーは全成分表示されているが、薬用シャンプーはイメージが悪い成分は表示しなくてもいい。という解釈もできます。
配合できる成分の違い!
配合禁止成分:32成分+ 医薬品成分(例:水銀、カドミウム、ホルモン類、ホルマリン)
配合制限成分:17成分(例:サリチル酸 0.20%以下)
配合許可成分:防腐・殺菌剤(43種)、紫外線吸収剤(28種)、タール色素(83種)
配合禁止成分・配合許可成分:製品ごとに承認が必要
配合制限成分:成分により配合上限値あり(例:ヘアカラー中の染毛成分)
普通のシャンプーの場合、配合できる成分に制限を設けることで安全性を確保している。定められていない成分は、事業者が安全性を確認したうえで、使用の可否や量が決められています。
一方、薬用シャンプーは使用の上限値が決められている成分もあるが、配合できる成分の自由度が高い。しかし、製造する前に使用する成分の種類および量について、厚生労働大臣又は都道府県知事の承認を受けなければならない。
つまり、普通のシャンプーは美容を目的とし、薬効を目的とした成分が配合されている薬用シャンプーは、穏やかに何らかの薬理作用を与えることを目的としています。
シャンプーに含まれる成分の特徴!
刺激が強く、必要な皮脂まで取り過ぎてしまう石油系の洗浄成分は、頭皮の乾燥やバリア機能の低下に繋がるため、できるだけ避けたい成分。
低刺激のアミノ酸系シャンプーをうたっている商品でも、1種類くらい含まれている場合が多いため、化粧品のカテゴリーに入る普通のシャンプーなら、出来るだけ後方に表示されているシャンプーを選びたいですね。
ただし、薬用シャンプーは配合量順とは限らないため注意。石油系洗浄成分は以下です。
・ラウリル硫酸Na
・ラウリル硫酸カリウム
・ラウレス硫酸Na
・ラウレス硫酸TEA
・ラウレス硫酸Na(SLS)
・パレスー3硫酸Na
・パレスー3硫酸アンモニウム
・ラウリル硫酸アンモニウム
・アルキルエーテル硫酸ナトリウム
シャンプーが腐ってしまっては大変なので、防腐効果のある成分が必ず必要となりますが、大量に含まれていると頭皮が蝕まれてしまう。
防腐効果のある成分も後方に表示されているほうが望ましい。(普通のシャンプーの場合)防腐剤の役目をする成分は以下。
・エチルパラベン
・パラオキシ安息香酸エチル
・メチルパラベン
・ブチルパラベン
・プロピルパラベン
・フェノキシエタノール
・安息香酸Na
・メチルクロロイソチアゾリノン
・メチルイソチアゾリノン
・デヒドロ酢酸
傷んだ髪のコーティング目的で使用されるシリコンは、指どおりのいい滑らかな髪になりますが、髪を修復しているわけではなく、ごまかしているだけ。
シリコンは頭皮にこびりつきやすく、毛穴をつまらせる原因になるため、こちらも避けたい成分ですね。
・ジメチコン
・アミノプロピルジメチコン
・ステアリルジメチコン
最後に!
シャンプーに関しては価格相応な商品が多いですが、なかには高額であっても劣悪な成分が含まれている商品もあるため、成分表示を注視したいですね。
薬用シャンプーに関しては、法律上、表示義務の対象が限られているので、これに当てはまらないです。
また、育毛剤でも「化粧品」、「医薬部外品」の表示義務の違いは同様なので、キャピキシル配合の育毛剤は化粧品のカテゴリーに入るため、配合量の多い成分順に記載されており、どのキャピキシル配合育毛剤にするか迷っている場合、チェックしてみる価値はありそうです!
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